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ウィッシュボーンBBの欠点であり利点

本日はBB付近からの音鳴りでの修理依頼でした。
音鳴りの原因を探るべく、退院後の初ライドがお客様の自転車でした。

異音はたしかにBB付近からの音鳴り。


早速、クランクを外してみました。
BBを外そうとしたらBBがスリム過ぎてお店の工具ではトルクが掛けられず、無理に外すと破損にも繋がるので断念し、クランクのチェックから。

左クランクのBBが当たる所に回転傷があったので、考えてみた。

ウィッシュボーンは音鳴りがしないと有名ではあるが、音鳴りの原因は何だろうかと考える。

そして気づいたのは、BBの防水シール部。

世間一般的には、シマノや当店が扱う台湾のALEROのBBのシール部が樹脂製であるのに対し、防水シール部が金属であったこと。

金属同士が密着しつつも、オイルが無ければ、歪みで音鳴りがしているのではと考え、普段は塗らない部分に耐摩耗性グリスを貼付し、再度組み付けてライド。

しっかり踏み込んでも問題なく、BBを開けずに音鳴りが解消されました。
考察

ウィッシュボーンは防水シールを樹脂ではなく、金属にする事で滑らかな回転を手に入れることができるが、洗車などで剥き出し気味なクランク部に洗剤が当たってグリスが流れ落ちてしまった場合は、整備が必要となるが、整備さえしてしまえば素晴らしい性能を発揮できるでしょう!

逆にシマノのBBは性能を犠牲にする事でメンテナンス頻度を下げることが出来るので、メンテナンス頻度が少なく、ライドを優先してしまう方にはシマノがオススメである。